空ヲ撮ル
定年になったら自営業が目標。ぼつぼつ更新。

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眠らない街から/A列車で行こう 大和和紀                 
この本を初めて読んだのは、高校生のとき。
いわゆる”オタク系”の友人がクラスにいて、いろんな漫画を借りて読んだ中にあったものだ。
大和和紀といえば「はいからさんが通る」や「あさきゆめみし」が有名どころだけど、短編ものもちょくちょく描いていて、これが結構面白い。

「眠らない街から」とその後編「A列車で行こう」は、10歳の女の子が主人公。離婚した父が一人で子育てをしている様子を描いたものだが、都会の真ん中にある古いビルで暮らしながら人情あふれる生活を送っており、父親の娘に対する愛情、別れた妻への想い、元妻の母(主人公にとって祖母)の想いなど、結婚と子育てにまつわる心模様が描かれている。高校生で読んだときにはよく理解できていなかったが、大人になり、母になって読み返してみるとこの漫画の奥深さがよくわかる。こんな親でありたいものだとつくづく思う。

今の世の中にも蔓延する、シングルでの子育て、仕事をしながら子供を育てる難しさ、子供の貧困問題、親離れできない子と子離れできない親の問題など、30年も前に描かれたとは思えないほどの話題がぎゅっと閉じ込められている。保育園問題や子供の貧困問題について、ぜひとも政治家に読んでもらいたいとさえ思う作品。政治家が漫画読むのか(読めるのか)どうか知らないけど。
: 書評 : comments(0) : trackbacks(0) : posted by きぃ :
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