専門用語:代位弁済
2013.11.23 Saturday |
金融機関に勤めるようになって1年半、世界はつながっているんだなと思う。
今まで長く働いていた不動産業界は、金融機関と密接な関係にある。そして、業務的にかぶるところもある。一般的には知られていないけど、知っておくことが必要だと思う用語やシステムがたくさんあることを痛感している。私の目標は、若くて知識がないために騙される人をなくすため、知識を早い段階で広めていくこと。手始めに、このブログで必要知識について解説していくことにした。
1回目の今日は、『代位弁済』。聞いたことがある人はどのくらいいるのだろう。
意外とこの仕組み、縁があるんですよ消費者のみなさん。知ってて絶対損はない!
今の世の中、家を借りる、車を買うためにローンを借りる、というのは当たり前の行為である。しかし、人から何かを借りるということは、それに対して対価を払い、借りたものは返す義務がある。借りた人が間違いなく期間中に返してくれるのなら何も問題ないが、長い期間の間に借りた人が返せなくなるリスクもあるわけで、そのために何かあったときに代わりをしてくれる「連帯保証人」をつけるのが今までの慣例だった。
が、連帯保証人も安全ではない。実際にあったのは、リーマンショックで「借主が無職になり、滞納し始めたので連帯保証人に催促したら、連帯保証人も無職になっていて返済できない状態だった」。回収できなければ、貸主は泣き寝入りするか、返してくれるまで待ち続けるかしかない。持ち主に資産がなければ、差し押さえての回収もできない。
そこで、連帯保証人をつける代わりに保証会社が保証しようという動きが出てきて、今はそれが主流になっている。
部屋を借りれば家賃を毎月支払わなくてはならない。ローンを借りれば、毎月一定額を返済しなくてはならない。これを払えなかったとき、
保証会社が立て替えて支払いをするのが『代位弁済』である。
立て替え?
そう、保証会社は「あなたに代わって、お金を立て替えておきました。今後は立て替え分とその手数料を私に払ってくださいね」と催促をしてくる。つまり
代位弁済とは「いざとなったときに保証会社が立て替え払いをしてくれる契約」なのですよ。立て替えだから、返す義務は消えない。そこが間違われやすいところで、「保証会社が返してくれるから安心」と思っている人は、立て替え払いだと思っていないから「なんで返さなきゃいけないの!」と苦情を言ってくる。よく理解して、契約してくださいね。(たまに、説明の仕方が悪くて理解できてない場合があるので残念)